今年のインフルエンザは? インフルエンザ対策は大丈夫?
気になるインフルエンザを分かりやすく簡単に説明
インフルエンザの症状 予防と対策と対応
インフルエンザ
国立感染症研究所感染症情報センターによると、2012年は1月23日から29日のデータで、インフルエンザの患者報告数が全国で警報レベルになりました。そして、2013年も冬にかけてインフルエンザには警戒が必要のようです。
2012年の都道府県別インフルエンザ発生数
全国約5000箇所のインフルエンザ定点医療機関の患者報告数をまとめたもので、1月23日から29日の患者報告数は35.95人です。そして3週連続で増加しています。
都道府県別では、インフルエンザの最も多い県は、福井県で74.88人。そして高知県の66.69人、愛知の60.48人、三重県の54.58人と続きます。
年齢別では、5〜9歳が最も多く、28.9%。10〜14歳が19.1%、0〜4歳15.0%、30歳代が9.2%、40歳代が6.9%、60歳以上が6.4%という順になります。
ちなみに、2012年のインフルエンザウイルスは、A香港型が約9割のようです。
都道府県別のインフルエンザランキング及び、保育所、幼稚園、小学校、中学校、高等学校におけるインフルエンザ患者数ランキングのデータはこちら
インフルエンザについて
インフルエンザウイルスは、A型インフルエンザウイルス 、B型インフルエンザウイルス 、C型インフルエンザウイルスの3属を指します。ただし一般に「インフルエンザウイルス」と呼ぶ場合は、特にA型、B型のものを指し、その中でもさらにヒトに感染するものを意味する場合が多いです。
新型インフルエンザとは?
新型インフルエンザは、毎年流行を繰り返してきたインフルエンザウイルスとはウイルスの抗原性が大きく異なる新型のウイルスが出現することにより、およそ10年から40年の周期で発生しています。ほとんどの人が新型のウイルスに対する免疫を獲得していないため、世界的な大流行(パンデミック)となる可能性があります。
病原性が高く感染力が強い新型インフルエンザの発生・流行は多数の国民の生命・健康に甚大な被害を及ぼし、全国的な社会・経済活動の縮小・停滞を招くことが危惧されます。そのため、自治体や企業、さらには国民一人一人が正しい知識を持ち、必要な準備を進め、実際に新型インフルエンザが発生した際に、適切に対応することが大切です。
インフルエンザと風邪の違い
風邪の症状は、のどの痛み、鼻汁、くしゃみや咳などの症状が中心で、全身症状はあまり見られません。発熱もインフルエンザほど高くなく、重症化することはあまりありません。
一方、インフルエンザの症状は、38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛など全身の症状が突然現れます。併せて普通の風邪と同じように、のどの痛み、鼻汁、咳などの症状も見られます。お子様ではまれに急性脳症を、ご高齢の方や免疫力の低下している方では肺炎を併発する等、重症になることがあります。また、一般的にインフルエンザの潜伏期間は、1日から2日と言われ、その後症状が現れます。
A型インフルエンザ、B型インフルエンザ、C型インフルエンザの違い
A型、B型、C型の違いは、ウイルス粒子を構成するタンパク質のうち、M1蛋白とNP蛋白の抗原性の違いに基づきます。また、これ以外にも病態的、形態的、遺伝子的にも違いがあり、特にC型とA、B型とでは大きく違います。A型、B型は毎年冬期に流行を繰り返し、ヒトのインフルエンザの原因になります。
A型インフルエンザとは
A型は特に内部での変異型が多く世界的な大流行を起こしやすく、ウイルスに対する免疫の持続も短いと言われます。ただしA型インフルエンザウイルスに分類されるもののうち、ヒトに感染するものは少なく、残りは水鳥などの野生生物を宿主とします。
B型インフルエンザとは
B型はA型に比べると流行の規模は小さいですが、世界的・地域的な流行を毎年繰り返します。ウイルスに対する免疫はA型よりは長く持続すると言われ、ヒトだけを宿主とします。
C型インフルエンザとは
C型は季節によらず4歳以下の小児に感染します。ほとんどのヒトが乳幼児期に感染しますが、症状が現れないことも多く病態的にA型、B型との違いが大きいため、C型インフルエンザという別の疾患として区別して扱われることが多いです。免疫は長期間にわたって持続し、一度かかると一生持続する場合も多いです。B型と同じくヒトだけを宿主とします。
インフルエンザの予防・治療対策について
インフルエンザにかからないためにはどうすればよいか。インフルエンザを予防する方法として幾つかあげられます。
流行前のワクチン接種
インフルエンザワクチンは、かかった場合の重症化防止に有効とされており、年々ワクチン接種を受ける人が増加しています。
外出後の手洗い・うがい
手洗いは手指など体に付着したインフルエンザウイルスを除去するために有効な方法で、インフルエンザに限らず感染予防の基本です。外出後の手洗い、うがいは一般的な感染症の予防のためにも効果があります。
適切な湿度管理
空気が乾燥すると、のどの粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。特に乾燥しやすい室内では加湿器などを使って、湿度を50〜60%に保つことも効果的です。
十分な休養とバランスのとれた栄養摂取
体の抵抗力を高めるために、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取を日ごろから心がけましょう。
人混みや繁華街への外出を控える
インフルエンザが流行してきたら、特にご高齢の方や慢性疾患をお持ちの方、疲労気味、睡眠不足の方は、人混みや繁華街への外出を控えましょう。また、不織布製マスク(繊維あるいは糸等を織ったりせず、熱や化学的な作用によって接着させて布にしたもの)を着用することはひとつの防御策と考えられます。人混みに入る時間は極力短時間にしましょう。
インフルエンザワクチン接種について
季節性インフルエンザのワクチン接種は、例年10月頃から開始になります。インフルエンザワクチンは、免疫をつけ死亡者や重症者の発生をできる限り減らすことを目的に接種するものです。早めに受けるようにしましょう。
また、65歳以上の者及び60歳以上65歳未満の者で、心臓、じん臓若しくは呼吸器の機能又はヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害を有するものとして厚生労働省令で定めるものについては、区市町村の実施する定期予防接種の対象となっています。
接種医療機関や接種費用は、お住まいの区市町村に問い合わせしましょう。インフルエンザ予防接種をすれば、インフルエンザにはかからないと思いがちですが、インフルエンザの予防接種を受けても、インフルエンザにはかかりまので対策は怠らないようにしましょう。
もしインフルエンザにかかったら
具合が悪ければ早めに医療機関を受診しましょう。 安静にして、休養、睡眠を十分にとることが大切です。 また、水分を十分に補給しましょう。咳・くしゃみなどの症状のある時は、周りの方へうつさないために、不織布製マスクを着用しましょう。 人混みや繁華街への外出を控え、無理をして学校や職場などに行かないようにしましょう。自分の体を守り、他の人にうつさないための努力が必要です。そして、インフルエンザ対策はしっかりと行いましょう。